頑張れば報われる⁉
- 代表理事
- 2019年4月17日
- 読了時間: 3分
東京大学入学式の祝辞が話題になっています。
長い祝辞の中で、どの部分が琴線に触れたかは人それぞれだと思いますが、私は頑張れば報われるということについて述べられた下りが、一番心に残りました。
頑張れば報われる、と多くの人が信じて生きています。でも現実は頑張っても報われないことはたくさんあります。努力しているのに認めてもらえないこと、心を込めて伝えているのに誤解されてしまうこと、信じていたのにひどい仕打ちをされることなど、頑張っても結果が伴わないことがたくさんあります。
私も以前は「頑張れば報われる」と信じて生きてきたし、頑張っているのに報われないことがあると、「まだ努力が足りないんだ」と自分を責めたり、「これだけ頑張っているのになぜ報われないのか」と苛立ちを覚えたりしました。
でもある時から「報われる」という結果よりも、どれだけ一生懸命頑張ったか、どれだけ心を砕けたか、どれだけ強い思いを抱けたかの方が大切であると思うようになりました。すると結果が伴わなくても「報われている」と感じることができたり、違う形で報われたりするようになりました。
祝辞では、頑張ったら報われると思えるのは周囲の環境のおかげだとも述べられています。
特にからふるを開所してからは、多くの人に支えられていると感じるようになりました。日々大変な状況ですが、子どもたちの変化や成長はその大変さを帳消しにしてくれ、「報われた」という気持ちに似た感覚になります。
心を折られるような出来事や、言葉を尽くしても誤解されたり対処に悩まされることがいくつかあり、「どうしてこんな目に遭うんだろう」とネガティブな気持ちになることもありますが、あの祝辞を聞いて、たとえ報われなくても一生懸命に取り組むこと、努力し続けること、戦い続けることの大切さを思い出せたような気がします。
しかし子どもたちへの支援に関しては、努力し続ければ結果は伴わなくてもよいというものではありません。専門的技術をもって支援し、子どもたちが「頑張ったから報われた」と思えるような結果を残すことが大切です。
からふるは開所3年目に入り、より専門性を求められる場面が多くなってきました。ご利用者が増え、いろいろな見直しが必要になっています。
からふるとしての専門性を高めていくにはどうすればよいかー
資格も経験も仕事に対するスタンスも様々な職員集団が最高のパフォーマンスを発揮するには、法人としての力量が試されます。小さいからふるには重い課題ですが、日々の努力は必ず結果を連れてきてくれるはずです。「報われる」とは少しニュアンスが異なるかもしれませんが。
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